https://med.toaeiyo.co.jp/contents/cardio-terms/pathophysiology/2-5.html
・血管リモデリングは、血管に対する種々の刺激に対応した血管を構成する細胞および細胞外マトリックスの変化に伴った、血管の構造および機能変化をさす。
血管リモデリングが注目されるようになってきたのは、IVUS(血管内超音波法)による詳細な冠動脈の観察からであった。
・従来、PTCA(経皮的冠動脈形成術)後の再狭窄の原因は、主として平滑筋細胞を中心とした細胞成分の増生による内膜肥厚であると考えられていた。
・1993年にMintzらは、PTCA後の再狭窄部位を経時的にIVUSにて観察したところ、血管内腔縮小は内膜肥厚が中心ではなく、血管自体が縮小する(vascular shrinkage)ところによることが大きいと報告した。
このことはvascular shrinkageを抑制するステントが、通常のバルーン療法に比べて再狭窄予防効果が高いことを裏づけることとなった。
・続いて冠動脈形成術などを施行していない冠動脈硬化病変においてもgeometric remodelingが注目されるようになってきた。
・血管内腔を確保する代償機転のために細胞外へと内膜増殖がまず起こり、血管内腔が確保できなくなると冠動脈狭窄が認められるようになり、最終的にvascular shrinkageとして血管自体が縮小すると考えられている。
・分子生物学的研究の進歩に伴い、さまざまな増殖因子、サイトカインの関与から平滑筋細胞などの形質変化や細胞外マトリックスの変化などにより、血管リモデリングが進むことが明らかにされつつある。
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